グラフの圏における冪対象
グラフの圏の対象はグラフである。をエッジ1つの対象、
をノード1つの対象とする。
この圏における冪対象
,
,
,
はそれぞれどんなグラフだろうか?
の形
グラフがどんな形をしているかを調べるためには、まず、射
, 射
がそれぞれ何個あるかを調べる。
また、グラフの圏における終対象
はノード1つエッジ(ループ)1つのグラフなので、射
の個数が
が持つループの個数になる。
冪対象の定義から、以下の一対一対応が成り立つ。
,
下側の射のdomainは以下のようになる。
,
は4個ある。
も4個ある。また
は1個あるので、ループ
は1個ある。
よって、
は4個のノード、4個のエッジ(そのうち1つはループ)のグラフであることがわかる。
の4個のエッジ(射
)を
,
,
,
と書こう。
以下のように、のsourceを0, targetを1と書く。
は以下のようになる。
4個のエッジを以下のように定義する。
ここで以下の2つの射を考える。
はノードをエッジのsourceに移す射であり、
はノードをエッジのtargetに移す射とする。
と書くと、以下が成り立つ。
これらと,
,
を合成することで、
の形を調べる。
まず、と合成する。
よって、エッジは以下のような形をしている。
次にと合成する。
よって、エッジは以下のような形をしている。
続いてと合成する。
よって、エッジは以下のような形をしている。
最後にと合成する。
よって、エッジは以下のような形をしている。
以上より、グラフは以下の形をしていることがわかった。
同様にして他のグラフの形もわかる。